郵便局(ゆうちょ銀行)でお金を借りる方法は?自動貸付なら残高0円でも借りられる

ゆうちょ銀行のキャッシュカードや貯金口座を持っていて、常日頃から郵便局を利用している人は多いのではないでしょうか。

知らない人も多いと思いますが、ゆうちょ銀行の口座を持っていれば審査なしで郵便局からお金を借りられます。

ただし郵便局で借り入れするには、担保が必要になります。

郵便局でお金を借りたい人は、借り入れに必要な担保を持っているかどうか確認しましょう。

この記事でわかること

  • 担保があれば郵便局(ゆうちょ銀行)でお金を借りることが可能
  • 担保定額または定期貯金があれば貯金担保自動貸付けで借りられる
  • 審査なしだから誰でも貸付対象になるのが魅力
  • 金利が1.0%未満だから無駄な利息を抑えられる
  • 担保がない人はJP BANK カードのキャッシング機能を利用しよう

郵便局(ゆうちょ銀行)でお金を借りる実際の流れについても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

郵便局(ゆうちょ銀行)でお金を借りる7つの方法!担保の種類で選ぼう

ゆうちょ銀行の通帳とキャッシュカード

郵便局でお金を借りる方法は全部で6つあり、持っている担保によって利用できる借り入れ方法が異なります。

担保とは借りたお金の返済ができなくなった場合に備えて、貸し付け側の損失を補えるように保証するものです。

担保があれば貸し倒れになるリスクが少ないため、好条件でお金を貸してもらえます。

郵便局でお金を借りる方法ごとに必要な担保を調査した結果は、以下のとおりです。

借入方法 担保 取扱状況
貯金担保自動貸付け 担保定額貯金、担保定期貯金
かんぽ生命の契約者貸付制度 終身保険や学資保険などの保険
ゆうちょ銀行の住宅ローン 土地や建物に対して第一順位の抵当権
JP BANK カードのキャッシング枠 不要
カードローンしたく 不要 新規受付終了
財産形成貯金担保貸付け 財形定額貯金、財形年金定額貯金、財形住宅定額貯金 新規受付終了
国債等担保自動貸付け ゆうちょ銀行や郵便局の貯金窓口で購入した国債 新規受付終了

郵便局でお金を借りる方法はこれらの7種類になりますが、新規申し込み終了が相次いでいるため現在申し込めるのは4種類のみとなっています。

4種類の借り入れ方法で最もメジャーなのは、貯金担保自動貸付けです。

貯金担保自動貸付けには審査がなく、郵便局の窓口へ行けば数分で手続きが終わるのでスピーディーに借りられます。

定期または定額貯金がある人は貯金担保自動貸付けで借り入れできる

お金

貯金担保自動貸付けとは、総合口座で貯めている担保定額貯金担保定期貯金を担保にお金を借りられる制度です。

通常貯金の残高を超える払い戻しをした時に、不足分が自動的に借りられます。

つまり、通帳の残高が0円でもお金を引き出せるということです。

貯金担保自動貸付けの仕組みについては、郵政民営化委員会の公式ホームページにも記載されています。

口座残高を超える自動払込み等の場合に、不足する額を通常貯金口座を経由して自動貸越を実施(一般的なカードローンとは異なる商品性)

引用元:郵政民営化委員会-郵政民営化委員会 ヒアリング資料

店頭窓口へ出向かなくてもATMで借り入れできるので、急いでいる人にも向いています。

貯金担保自動貸付けの金利や限度額は、以下で表にまとめましたので参考にしてください。

貸付の担保とするもの 担保定額貯金または担保定期貯金
貸付金額の上限 300万円以内で預入金額の90%
貸付期間 初回借り入れ日から2年
貸付回数 制限なし
返済回数 制限なし
貸付金利 0.25%または0.5%

貯金担保自動貸付けは担保があれば誰でも貸付け対象になるので、手っ取り早くお金を借りられます。

さらに貯金を解約せずに借り入れできるので、窓口へ出向かなくてもお金が手元に入ります。

店舗で貯金を解約しなくても借りれるので一時的にお金が必要な人向け

ゆうちょ銀行の通帳

通常、普通預金口座の残高が0円になった場合は、窓口へ出向いて定額または定期貯金を崩さなければいけません。

しかし貯金担保自動貸付けを利用すれば、貯金を解約しなくてもお金が手元に入ります。

金利などの条件が悪くなるのも回避できるので、貯蓄を保有しておきたい人にも最適です。

来月の給料やボーナスまで待てず、すぐにお金が必要な人は貯金担保自動貸付けを検討してみてはいかがでしょうか。

担保定期または定額貯金を持っていない人は、保険を担保に借りる契約者貸付制度を検討しましょう。

かんぽ生命の保険に加入している人は契約者貸付制度で借りられる

かんぽ生命のパンフレットとお金

かんぽ生命の保険に加入している人に向いているのは、サービスの一種である契約者貸付制度を利用してお金を借りる方法です。

契約者貸付制度では、保険を解約した時に支払われる解約返戻金の範囲内で借り入れができます。

かんぽ生命の契約者貸付なら、自分で積み立ててきた保険料を担保にするため、無職でも審査なしで借り入れできます。

契約者貸付の対象となるのは、以下の保険に加入している人です。

  • 生命保険
  • 終身保険
  • 養老保険

契約者貸付制度の金利や限度額をまとめた結果は、以下のとおりです。

貸付の担保とするもの かんぽ生命で契約している終身保険、学資保険、養老保険等
貸付金額の上限 払戻金の7割〜9割
貸付期間 初回借り入れ日から1年
貸付回数 制限なし
返済回数 制限なし
貸付金利 2.5%

契約者貸付制度の金利は2.5%と低く、平均18.0%の一般的なカードローンと比較して約15.5%もお得に借りられます。

かんぽ生命の終身保険や学資保険に加入している人は、保険を解約しなくても借り入れできるので、保障がそのまま受けられるのも嬉しいポイントです。

ただし契約者貸付制度の貸付期間は1年なので、短期間で返済が見込める人に向いています。

借り入れ日から1年経過すると利率が高くなり、2年経過した場合は自動的に保険金額が減額されるので気をつけましょう。

新居の購入などで高額のお金が必要な場合は、専用のローンを利用するほうが賢明です。

ソニー銀行と手を結んだ新しい住宅ローン

ゆうちょ銀行は2019年に大手ネット銀行であるソニー銀行と提携し、新しく住宅ローンの受付を開始しています。

ゆうちょ銀行は17日、住宅ローンの販売でソニー銀行と新生銀行の2行と提携に向けた協議に入ったと発表した。年内にも両行の住宅ローン商品の取り扱いを始める。

引用元:日本経済新聞

正確にいうとゆうちょ銀行からお金を借りるわけではなく、媒介してソニー銀行の住宅ローンに申し込むことになります。

オペレーターが対応してくれるため、ネットで多額のローンを組むことに抵抗がある人にはおすすめです。

金利や限度額については、以下を参考にしてください。

金利 0.457%
貸付限度額 500万円〜1億円
貸付期間 1年以上35年以下
担保 土地や建物に対して第一順位の抵当権

住宅ローンで借りたお金は、住宅の購入にまつわる費用以外には利用できません。

借りたお金を自由に使いたい人は、担保なしで借りられるJP BANK カードを選ぶのが賢明です。

担保不要で借りたい人はJP BANK カードのキャッシング枠で借りよう

ゆうちょ銀行のクレジットカードであるJP BANK カードを持っている人は、担保や審査なしでコンビニのATMからいつでもお金を借りられます。

JP BANK カードをATMに入れて暗証番号を入力すると、限度額の範囲内でお金を引き出せます。

金利や限度額は、以下で表にまとめましたので参考にしてください。

貸付の担保とするもの なし
貸付金額の上限 5万円〜50万円
貸付期間 最長2年8ヶ月
貸付回数 制限なし
返済回数 月に1度返済日がある
貸付金利 15.0%

利用上限枠は通常20歳以上の人で最大50万円、学生は最大5万円です。

キャッシング枠はショッピング枠と共通になっており、ショッピング枠がすでに埋まっている人は少額しか借りられません。

他にも今からカードを作る人や手持ちのカードにキャッシング機能が付帯されていない人は、審査があって借り入れまでに時間がかかりますので、急ぎの場合は別の方法を選択した方がよいでしょう。

また高齢者や無職は返済能力が認められないことから、審査落ちとなってしまうため注意が必要です。

担保不要で素早くお金を借りられる方法としては、JP BANK カードの他にカードローンが挙げられます。

ただし郵便局のカードローンは、現在サービスが終了しています。

スルガ銀行との提携解除によってカードローンしたくは申込終了した

ゆうちょ銀行にはカードローンしたくという、自由な用途でお金を借りられるサービスがありました。

カードローンしたくは、3万円など少額から借りられる点や審査スピードの早さが魅力の商品です。

申し込み対象は20歳から70歳までと幅広く、連帯保証人や担保が不要なところも人気の理由でした。

しかしスルガ銀行との提携関係が解消されたため、2018年10月31日をもって新規申し込みが終了し、現在は利用できません。

株式会社ゆうちょ銀行(東京都千代田区、取締役兼代表執行役社長 池田憲人、以下 「当社」)は、本日、スルガ銀行株式会社(以下、「スルガ銀行」)との業務提携を解消す ることについて、スルガ銀行と合意いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
当社は、スルガ銀行個人ローン業務に係る契約の締結の媒介(銀行代理業務)を終了 いたします。   

引用元:スルガ銀行株式会社との業務提携解消に関するお知らせ-ゆうちょ銀行

借り入れを急いでいるのであれば、消費者金融や銀行カードローンなど他の商品でお金を借りるほうがよいでしょう。

2019年には、目的別ローンも新規受付を終了しています。

新規契約を終了した目的別ローンは、以下のとおりです。

ローン 使用用途
教育プラン 子供の入学資金や授業料などにかかる費用
リフォームプラン 住居のリフォーム費用
ハッピープラン 出産、結婚などに関わる費用
不動産プラン 不動産や土地購入に関わる費用
自己投資応援プラン 資格取得などの自己投資にかかる費用
オートプラン 自動車やバイクを購入費
エコプラン 太陽光発電システムや屋上緑化などのエコ計画費用
フリープラン 事業資金以外であれば使用用途は自由

郵便局では、カードローンしたくや目的別ローンの他に財産形成貯金担保貸付けと国債等担保自動貸付けもサービスの提供を終了しています。

財産形成貯金担保貸付けと国債等担保自動貸付けは新規受付が停止になった

通帳

財産形成貯金担保貸付けとは、財形定額貯金や財形年金定額貯金などを担保に借り入れができる方法です。

国債等担保自動貸付けでは、ゆうちょ銀行の貯金窓口で購入した国債を担保としてお金を借りられます。

財産形成貯金担保貸付け 国債等担保自動貸付け
貸付の担保とするもの 財形定額貯金、財形年金定額貯金等 郵便局で購入した利付国債等
貸付金額の上限 預入金額に利子を加えた金額の90% 利付国債等の80%
貸付期間 初回借り入れ日から2年 初回借り入れ日から1年
貸付回数 担保とする貯金1件につき1回 制限なし
返済回数 1〜4回 制限なし
貸付金利 0.25% 1.70%

しかし、どちらの方法も2019年3月29日をもって新規申込の受付が終了しました。

現在は担保を持っていても借りられないので、郵便局でお金を借りたいのなら上記で解説した4つの借り入れ方法を検討するのが賢明といえます。

利点の多さや手続きの容易さで選ぶのなら、貯金担保自動貸付けを利用しましょう。

郵便局(ゆうちょ銀行)でお金を借りる自動貸付けのやり方!借入までの流れ

ATMとお金

貯金担保自動貸付けは、郵便局の貯金窓口で申し込めます。

貯金担保自動貸付けの申し込みから借り入れまでの流れは、以下のとおりです。

Step1 郵便局の窓口へ行き、貯金担保自動貸付けを申し込みたいと伝える 

最寄りの郵便局の貯金窓口へ出向き、貯金担保自動貸付けの申し込みがしたい旨を伝えます。

担保定額貯金または担保定期貯金があれば、審査なしで誰でも申し込めます。

手続きは数分で終わりますが、窓口が混雑している可能性もあるため余裕を持って出向きましょう。

step2 必要書類を提出する

窓口の担当者に、用意しておいた必要書類を提出します。

貯金担保自動貸付けの申し込みには、以下で示した3つのものが必要になります。

  • 総合口座通帳
  • 銀行印
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、各種保険証等)

顔写真のない本人確認書類を持っていく場合は、公共料金の領収証書など他の証明書類が必要になるので合わせて準備しておきましょう。

Step3 通帳やカードを使ってATMで現金をおろす

申し込みが完了したら、すぐに現金を引き出せるようになります。

近くのゆうちょATMで通帳やカードを使って、現金の引き出しが可能です。

貯金担保自動貸付けの申し込みは、必要書類を提出するだけで完了します。

実際に管理人が申し込みをした際にかかった時間は、待ち時間も含めて20分でした。

お金が必要になったその日のうちに借り入れできる点は、貯金担保自動貸付けの魅力です。

営業時間は平日の9:00〜16:00なので土日に申し込むのは避けよう

時計とカレンダー

貯金担保自動貸付けの申し込みは郵便局の貯金窓口で取り扱っているため、営業時間である平日9:00〜16:00の間に出向きましょう。

地域によっては早めに営業終了するケースや感染症拡大の影響を受けて営業時間を短縮している店舗もありますので、あらかじめ確認しておくのが賢明です。

とはいえ、平日に働いていて窓口へ出向けない人もいますよね。

どうしても営業時間内に申し込みができない場合は、家族や友人などの代理人に手続きを委任することが可能です。

代理人に手続きを委任する場合は、ゆうちょ銀行の公式ホームページで委任状をダウンロードしてください。

記載されていた委任状を窓口に提出すると、代理人の手続きを承諾してもらえます。

必要書類が揃っていないと契約に時間がかかるので用意しておこう

ゆうちょ銀行の通帳とキャッシュカード

郵便局へ出向く際は、あらかじめ必要書類を準備しておくことが大切です。

時間を作って窓口へ申し込みに出向いても、必要書類がなければその場で契約できません。

前述で解説したように郵便局は営業時間が短いため、書類を取りに帰っている間に店舗の営業が終了したといったトラブルはよくあります。

時間を無駄にしないためにも、前もって必要書類を用意しておきましょう。

審査なしで契約できるから無職でも借りれる!返済能力は重視されない

お金

通常お金を借りる際には返済能力が求められますが、貯金担保自動貸付けは審査がないので誰でも借り入れができます。

貯金担保自動貸付けは貯金を担保にお金を借りる方法で、返済できなかった場合は貯金と相殺されます。

カードローンなどの借入方法と違って郵便局側に貸し倒れるリスクがないため、返済能力は重視されません。

つまり今まで無職やアルバイトといった理由で審査落ちになっていた人でも、郵便局でならお金を借りられるということです。

一般的なカードローンでは安定した収入がないと審査に通らないケースがほとんどですので、 無職やアルバイトの人には郵便局での借り入れが向いています。

さらに貯金担保自動貸付けは年齢制限がなく、貸付対象の幅が広いところも利点のひとつです。

年齢制限がないので学生でも貸付対象になる

郵便局の貯金担保自動貸付けは、年齢制限がないため未成年や学生でも利用できます。

民法第5条によって未成年は親権者の同意なく契約できないと定められており、基本的に金融機関からお金を借りることはできません。

第五条 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
3 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

引用元:民法 | e-Gov法令検索

しかし貯金担保自動貸付けなら、未成年でもお金を借りられます。

審査がないため年齢確認をされず、親権者の同意書を求められることもないからです。

貯金がある郵便局の口座があれば、未成年が1人でお金を借りることは可能です。

ただしトラブルの元となる場合があるので、利用する際は親権者に相談しましょう。

在籍確認もなしだから家族や勤務先に連絡がいかない

電話

貯金担保自動貸付けは、審査がないことによって在籍確認なしで借り入れできるのが特徴です。

勤務先や自宅に電話連絡されないため、同僚や家族にバレる心配がありません。

一方で銀行や消費者金融のカードローンで申し込むと、働いているか確認する目的で勤務先へ電話連絡をされます。

最近ではオペレーターの個人名で電話する金融機関も増えていますが、ネットで調べられてキャッシングがバレるケースもあるので在籍確認なしの郵便局で申し込んだ方が賢明です。

ただし通帳を見られたり、あまりに不自然な行動をとったりすると家族や職場の人にバレる可能性があるので気をつけましょう。

信用情報に借入の履歴が残らないから後々のローン審査にも響かない

貯金担保自動貸付けは、自分の貯金を担保にお金を借りる仕組みであるため、利用しても信用情報に借り入れした記録は残りません。

信用情報とは、JICC(日本信用情報機構)が管理しているローンやクレジットの利用状況といった個人情報のことです。

信用情報により返済能力を判断されるため、住宅ローンや新しくカードローンを契約する際に審査に通るかが左右されます。

貯金担保自動貸付けは借り入れ回数が増えないことから、将来的に住宅ローンなどの高額商品で申し込んだ際の審査でも影響しない利点があります。

お金を借りた形跡が一切残らない点も、将来のことを考えている人にとっては魅力的なポイントです。

普通貯金の残高が0円になると自動的に借り入れになる仕組み

通帳とお金

貯金担保自動貸付けは、通常貯金の残高が0円になると自動的にお金を借りられる仕組みになっています。

例えば10万円のみ入金されている貯金口座から15万円の引き落としがあった場合、不足額の5万円が自動的に貸し付けられるということです。

不足分を預け入れしなくても支払いが完了するので、給料日前で余裕がない時に役立ちます。

同様に残高が0円でもATMで希望する金額を引き出すと、現金を手にできます。

借り方は通帳やキャッシュカードをATMに入れるだけ

貯金担保自動貸付けでお金を借りる方法は、近くのATMに通帳やキャッシュカードを入れて引き出すだけです。

手持ちの通帳やカードで借りられるので、周りから見てもお金を借りているとは思われません。

ゆうちょ銀行と提携している銀行ATMは貯金担保自動貸付けに対応していますが、キャッシュカードと通帳で利用できるATMが異なります。

貯金担保自動貸付け対応のATMを調査した結果は、以下のとおりです。

通帳対応 キャッシュカード対応 手数料無料
ゆうちょATM
ファミリーマートATM ×
セブン銀行ATM × ×
ローソン銀行ATM × ×
イーネットATM ×
イオン銀行ATM × ×
三菱UFJ銀行ATM × ×
三井住友銀行ATM × ×
みずほ銀行ATM × ×
りそな銀行ATM × ×

通帳での借り入れに対応しているのはゆうちょATMのみですが、キャッシュカードを使えば提携の銀行ATMでお金を借りられます。

コンビニやスーパーで買い物したついでに借りられるのは、嬉しいポイントです。

ただし手数料が無料のATMは限られているので、節約したい人は確認しておきましょう。

手数料が無料で借り入れできるATMは3つある

セブンイレブン

セブン銀行などその他提携金融機関のATMで借りる場合は、手数料が1回につき110円〜220円かかります。

手数料が無料のATMと時間帯は、以下の表のとおりです。

手数料無料の時間帯
ゆうちょATM 24時間無料
ファミリーマートATM 24時間無料
イーネットATM 平日8:45〜18:00無料
土曜日9:00〜14:00無料

ゆうちょATMは24時間手数料無料ですが、郵便局やゆうちょ銀行に設置してあるATMは日曜日と休日の取り扱い時間が21:00までになります。

外出せずに自宅で取引したい人は、ゆうちょダイレクトを利用しましょう。

ゆうちょダイレクトなら手持ちがなくてもスマホで支払いができる

郵便局はWeb取引をしたい人向けに、ゆうちょダイレクトというサービスを展開しています。

ゆうちょダイレクトはスマホやパソコンを操作するだけで振込できるサービスで、貯金担保自動貸付けにも対応しています。

残高が0円でもWeb上で銀行振込ができ、自宅や外出先から支払える点が便利です。

24時間いつでも取引ができるため、忙しくて時間がない人や支払いを忘れてしまう人に向いています。

手元にお金が必要な場合は、自分が持っている他の銀行口座に振り込んで現金を引き出すことも可能です。

ゆうちょダイレクトや通帳、キャッシュカードを利用して自動貸付でお金を借りると記帳されます。

融資を受けると通帳の残高がマイナスで記帳される

通帳

貯金担保自動貸付けで借り入れすると、通帳の残高はマイナスで記帳されます。

例えば残高10万円で15万円の引き落としがあった場合、表記される通帳の残高はマイナス5万円です。

残高表記がマイナスで記帳されるだけなので、通帳を見られない限りお金を借りていることは誰にもわかりません。

とはいえ、家族や同居している人の目が届くところで通帳を管理している人もいますよね。

残高がマイナスの通帳を見られると借り入れがバレてしまうため、見られたくない人は通帳をゆうちょダイレクト+(プラス)に切り替えるのもひとつの手段です。

ゆうちょダイレクト+(プラス)に切り替えると通帳が使用できなくなり、入出金明細は自分のスマホだけで見られるようになります。

借りられる上限額は最大300万円で預け入れ金額の90%まで

貯金担保自動貸付けの上限額は300万円で、預け入れ金額の90%まで借り入れできます。

例えば貯金が200万円ある人は、180万円まで借りられるということです。

銀行にも貯金担保自動貸付けと同様に自動借り入れ制度がありますが、上限額は200万円なので郵便局の方が多くのお金を借りられます。

さらに引き出し回数に上限がないため、何度でも借入可能なところも貯金担保自動貸付けの利点です。

1,000円単位で何度でも借りられるから使い勝手が良い

カードローンのほとんどは借り入れ金額が1万円単位ですが、貯金担保自動貸付けは1,000円単位で借りられます。

借りる金額が多いほど払う利息も増えるため、必要以上のお金を借りたくない人もいると思います。

必要最低限のお金を借りたい人に、貯金担保自動貸付けは最適です。

さらに貯金担保自動貸付けは、借りられる回数に制限がありません。

借りたばかりですぐにお金が必要な場合でも、郵便局やファミリーマートに設置されているゆうちょATMで引き出せば、いつでも手数料が無料で借りられます。

ただし届出をしていない場合、ATMでの引き出し限度額は1日あたり50万円です。

ファミリーマート等に設置している小型ATMでの引き出し額は、1回あたり20万円までなので覚えておきましょう。

金利は1.0%未満で一般的なカードローンよりも利息が増えづらい

お金

貯金担保自動貸付けの金利は低いので、一般的なカードローンに比べて利息が増えづらくなります。

適用される金利は担保となる貯金によって異なりますが、いずれも1.0%未満です。

担保定額貯金を担保とする場合 返済時の約定金利+0.25%
担保定期貯金を担保とする場合 預入時の約定金利+0.5%

通常カードローンの金利は3.0%〜18.0%に設定されているため、貯金担保自動貸付けの方が最大17.75%低くなります。

郵便局の貯金担保自動貸付けと一般的なカードローンで、利息がどれくらい違うのか比較しましたので参考にしてください。

自動貸付とカードローンの利息を比較

金利0.25%の貯金担保自動貸付けと金利18.0%の一般的なカードローンで、1年間借りた場合の利息を比較した結果は、以下のとおりです。

借入金額 貯金担保自動貸付け(0.25%) 一般的なカードローン(18.0%) 差額
10万 250円 18,000円 17,750円
20万 500円 36,000円 35,500円
30万 750円 54,000円 53,250円
40万 1,000円 72,000円 71,000円
50万 1,250円 90,000円 88,750円

例えば貯金担保自動貸付で50万円借りた場合、支払う利息がカードローンと比べて88,750円も安くなります。

選択方法を間違えると、無駄に支払うお金が増えてしまいます。

利息を抑えてお得に借り入れしたい人は、貯金担保自動貸付を選ぶのが得策です。

返済期限は最長2年!金額は自由だから自分のペースで支払いを続けられる

一般的なカードローンでは返済日が決められており、毎月1回返済しなければいけません。

しかし貯金担保自動貸付けには決められた返済日がないため、2年以内であれば自由なタイミングで支払えます。

さらに1回あたりの返済額も決められておらず、返したい金額を自分で決めることが可能です。

金銭的に余裕ができた時に無理のない範囲で返せばいいので、自分のペースで支払えます。

新たに預け入れするだけで簡単に返済できる

貯金担保自動貸付けの返済方法は、新たに預け入れをするだけです。

近くのATMで口座に預け入れをすれば、入金したぶんの返済が完了します。

預け入れをすると自動的に返済となる旨については、郵政管理・支援機構の公式ホームページにも記載されていますので参考にしてください。

自動貸付けがされている場合において、株式会社ゆうちょ銀行の通常貯金の預入があったときは、自動的に貸付金及びその利子に係る債務の弁済に必要な限度において貯金を払い戻し、当該払戻金を当該債務の弁済に充当します。

引用元:郵便貯金担保貸付規定-郵政管理・支援機構

借り入れと同じくゆうちょ銀行ATMを使えば、24時間いつでも手数料無料で返済ができます。

いつもより少しお金に余裕ができた時、気軽に預け入れるだけで返済が可能なのは気が楽ですよね。

2年以内なら貯金を崩さずに借り続けられますが、残高マイナスの状態が当たり前になると、借りていることを忘れてしまうので気をつけましょう。

自動貸付けを利用する注意点!期間内に完済しないと貯金が自動解約になる

通帳

先ほど貯金担保自動貸付けの貸付期間は2年と説明しましたが、貸付金額や貸付利子を期間内に返済しないと貯金が自動的に解約になります。

期間内に返済しなかった場合は担保にしていた貯金が払い戻され、払戻金が返済に充てられるからです。

残った貯金は、総合口座の通常貯金に預け入れられます。

つまり返済期限の2年を過ぎると、貯金と借入金が相殺されるということです。

手を付けずにいた貯金が崩れてしまったら元も子もないので、返済日のメモを残すなどして忘れないようにしておきましょう。

担保にしている貯金が満期になると貸付けが停止になるので確認しよう

本来の貸付期間である2年以内に貯金が満期を迎える場合は、満期日に貸付けが停止されます。

満期になった貯金は借り入れ金と清算され、残った金額と利子が自動的に通常貯金に入金されるからです。

担保とする貯金が全て通常貯金に移動するため、満期を迎えたら借り入れができなくなります。

満期日を忘れてキャッシュカードで借り続けていると、使う予定ではない貯金をいつの間にか使ってしまっていたというケースにも繋がります。

貯金担保自動貸付けを利用する前に、あらかじめ担保とする貯金の満期日を確認することは大切です。

借り入れを継続したい場合は、再度担保定額貯金の手続きをしましょう。

返済期限が近づくとハガキが届くから家族に見られないようにしよう

封筒

返済期日の約2ヶ月前になると、担保貸付金返済のご案内と記載されたハガキが郵便局から届きます。

家族に内緒でお金を借りている場合、自宅にハガキが届くことがきっかけでバレてしまう可能性があります。

管理人がハガキを送らないでほしい旨を郵便局に伝えたところ、止めることはできないという回答がありました。

そのため、管理人の場合は出勤前と帰宅時に必ずポストを覗き、ハガキを見つけ次第家族にはわからないように処分しました。

借り入れしていることを家族に知られたくない人は、余裕を持った返済をしましょう。

借り入れしたくないときは預金残高に余裕を持っておくことが大切

ゆうちょ銀行の通帳とキャッシュカード

貯金担保自動貸付けは残高が0円になると自動的に借り入れになる仕組みなので、借り入れをしたくない時は通常貯金に余裕を持っておくことが大切です。

家賃や公共料金などの口座振替をゆうちょ銀行にしていると、残高がなくなった時点で自動的に借り入れになるので、知らない間に借りていたといったケースもあります。

0.25%や0.5%といったわずかな金利とはいえ、借り入れになっているため利息は発生しています。

手持ちの現金があるのに残高が0円の状態になっていて自動的に借り入れていたら、無駄な利息を払うことになりかねません。

特に、ゆうちょ銀行に口座振替をしている人は気をつけましょう。

資金に余裕ができたら融資停止の手続きをするとトラブルを回避できる

お金を借りなくてもよいくらい資金に余裕ができたら、貯金担保自動貸付けのサービスを停止しておくとトラブルを回避できます。

例えば自分以外の家族が知らない間にカードを使って借り入れをしていたり、記帳を怠ってキャッシュカードばかりで取引した結果、借り入れになっていたりといったケースがあります。

いくつもの金融機関を利用していると、どうしても管理が甘くなりがちです。

不要な利息を払わなくて済むように、余裕があるときは融資の停止をしておきましょう。

融資停止の手続きは、郵便局またはゆうちょ銀行の窓口で対応してもらえます。

平日の9:00〜16:00に窓口へ出向いて貯金担保自動貸付けを解約したい旨を伝えると、担保定額定期貯金自動貸付取扱変更依頼書がもらえるので、必要事項を記入して提出します。

手続きをするのに通帳と銀行印が必要になるため、忘れずに持って行きましょう。

口座が古い場合は本人確認書類の提示を求められる場合があるので、念のため合わせて持っていくのが賢明です。